【世界遺産検定3級講座】世界遺産登録数ランキングと地域別の特徴

博士、世界遺産って世界中にどのくらいあるの?ニュースで「新しく登録された」って聞くけど、今どの国が一番多いんだろう?

いいところに目をつけたね、せか丸。2025年時点で、世界遺産の登録数は約1248件あるんだ。その中で、イタリア・中国・フランスがトップ3を占めているよ。
1. 世界遺産の登録総数と内訳
ユネスコの最新統計(2025年時点)によると、世界遺産の登録数は次のようになっています。
- 総数:約1248件
- 文化遺産:972件以上(約78%)
- 自然遺産:約235件(約19%)
- 複合遺産:約41件(約3%)
文化遺産が圧倒的に多く、全体の4分の3以上を占めています。
自然遺産は保護区域や生態系など、登録基準が厳しいため、件数は少なめです。

へぇ〜!やっぱり文化遺産が多いんだね。人が作ったものの方が登録されやすいのかな?

それも理由のひとつだね。歴史や文化を残している国ほど登録対象が多い。
それに自然遺産は保全が難しく、国際的な合意が必要なんだ。
2. 国別登録数ランキング(2025年版)
世界遺産の登録数トップ10を見てみましょう。
順位 | 国名 | 件数 | 特徴 |
---|---|---|---|
1位 | イタリア | 61件 | ルネサンス・古代遺跡・都市景観が豊富 |
2位 | 中国 | 60件 | 万里の長城から山水まで多彩 |
3位 | ドイツ | 55件 | 工業遺産・自然公園・歴史都市 |
4位 | フランス | 54件 | 都市文化・宗教建築・美術の宝庫 |
5位 | スペイン | 50件 | イスラム・キリスト・ユダヤ文化が融合 |
6位 | インド | 44件 | 宗教・王朝遺産・自然景観が多彩 |
7位 | メキシコ | 36件 | マヤ文明・植民都市など文化の融合 |
8位 | イギリス | 35件 | 都市景観と産業革命の象徴 |
9位 | ロシア | 33件 | 広大な自然と帝政文化の共存 |
10位 | イラン | 29件 | 宗教建築・古代遺跡・商業都市 |
ヨーロッパ諸国が上位を占めているのがわかります。
これは、ユネスコの制度が始まった当初、ヨーロッパの文化遺産をモデルに作られたことが関係しています。
3. 地域別の登録状況
ユネスコは世界を6つの地域に分けて、登録のバランスをとっています。
地域区分と登録数の特徴(2025年)
- ヨーロッパ・北米地域:約500件(全体の4割)
- アジア・太平洋地域:約300件(文化・自然の両方)
- ラテンアメリカ・カリブ海地域:約150件(植民都市が多い)
- アフリカ地域:約100件(自然遺産が中心)
- アラブ地域:約90件(宗教・古代遺跡が多い)
ヨーロッパに偏りがあるのは歴史的背景によるもので、
ユネスコでは現在、地域的なバランスの是正を進めています。

たしかにヨーロッパが多いね!でもアジアもがんばって増えてるんだ。

そうなんだ。近年はアジア・アフリカ・ラテンアメリカでも登録が進んでいて、
「世界の多様性」を反映させる方向に変わってきているんだよ。
4. 世界遺産の“多様化”が進む時代へ
昔は「ヨーロッパの古い建物」中心だった世界遺産ですが、
今では自然や文化、さらには人々の暮らし・信仰・産業をテーマにした遺産も増えています。
たとえば、産業遺産・文化的景観・近代建築・宗教の多様性など、
価値の捉え方が広がっているんです。
最近の登録傾向(3級で狙われやすいポイント)
- ヨーロッパ中心 → 世界的な分散へ。
- 文化財中心 → 生活文化や環境との共存へ。
- 「多様性・包摂・持続可能性」がキーワード。
5. 試験でのポイント
3級試験では、「世界遺産登録数」や「上位国」「地域分布」が頻出です。
数字と傾向をセットで覚えておきましょう。
- 世界遺産の総数は1248件。
- 文化遺産が約75%を占める。
- 登録数トップ3はイタリア・中国・ドイツ。
- 地域別ではヨーロッパ・北米地域が最多。
- 現在は地域的バランス改善の動きが強い。
6. まとめ
- 世界遺産は2025年時点で1248件。
- 文化遺産が多く、自然・複合は少数派。
- 上位国はイタリア・中国・ドイツ。他は西欧諸国、イラン、北米など。
- ヨーロッパ偏重から多様化の時代へ。
- 「バランス」「多様性」「包摂性」が今後のキーワード。

へぇ〜、世界遺産ってどんどん広がってるんだね!数字だけじゃなくて、価値の多様さも増えてるんだ!

そのとおりだよ、せか丸。数字の裏にある「世界の変化」を読み取ると、試験にも強くなるし、学びも深まるんだ。
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