【世界遺産検定4級講座】ラス・メドゥラス|古代ローマ帝国の金鉱山跡
スペイン北西部レオン県に広がる赤土の断崖と奇岩群。ここがラス・メドゥラス(Las Médulas)です。
古代ローマ時代、世界最大規模とされる金鉱山が営まれ、人工的な水流による爆破掘削法「ルイナス・モンティウム」で山が切り崩されました。
その景観が残る丘陵一帯は、文化遺産として1997年に世界遺産に登録。4級では「ローマ帝国の鉱山跡」「赤い断崖」「水流掘削」というセットで押さえましょう。
えっ、あんな山が自然じゃなくて人間が掘った跡なの!?
そうなんだ。ローマ人が金を採るために人工水路を張り巡らせ、大量の水を一気に流して山体を崩した。その結果できた赤土の断崖と谷が今も残っているんだよ。
登録のキホン
- 所在国:スペイン(カスティーリャ・イ・レオン州)
- 正式名:Las Médulas
- 区分:文化遺産
- 登録年:1997年
- 評価基準:(i)(ii)(iii)(iv)
ラス・メドゥラスの特徴
- 赤土の断崖:浸食と崩落でできた奇岩群が丘陵地一帯に。
- 水利システム:200km以上の人工水道網を整備。
- 採掘方法:ルイナス・モンティウム(山崩し)。水圧で岩を崩す工法。
- 鉱山規模:ローマ帝国全体の金供給を支えたとされる。
「ルイナス・モンティウム」って覚えにくいなぁ…。
意味は「山の破壊」。ラテン語でそう呼ばれているよ。試験では「水流を利用した掘削法」と説明できれば十分だね。
世界遺産としての価値
ラス・メドゥラスは「古代の鉱山技術と環境改変の規模」を示す証拠として高い価値があります。
・(i):人類の創造的才能(鉱山技術の傑作)
・(ii):大規模な水利システムによる技術交流
・(iii):古代社会における重要な証言
・(iv):人類の歴史の重要な段階(ローマ帝国経済)を例証
現地の景観と保存
現在のラス・メドゥラスは遊歩道が整備され、丘陵を歩いて回ることができます。展望台「オレリョン」からの眺望は赤い断崖と緑の栗林のコントラストが美しいと評判です。保存においては、風化や植生による浸食を防ぎながら、観光と共存する仕組みが模索されています。
試験で狙われやすいポイントはどこ?
まず「ローマ時代の金鉱山」、そして「水流を利用した採掘法=ルイナス・モンティウム」。あとは赤い断崖の景観を写真判別で押さえればバッチリだよ。
まとめ:4級「ここ出る!」チェック
- 所在:スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州
- 登録:文化遺産/1997年
- 評価基準:(i)(ii)(iii)(iv)
- 特徴:赤土断崖/人工水路/ルイナス・モンティウム/ローマ時代の金鉱山
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