【世界遺産検定4級講座】自由の女神像|アメリカ独立と自由のシンボル
ニューヨーク港のリバティ島に立つ自由の女神像(Statue of Liberty)は、アメリカ独立100周年を記念してフランスから贈られた記念碑。
自由・民主主義・移民の希望を象徴する世界的アイコンです。4級では正式名・所在国・登録年・評価基準に加え、王冠の7光線・足元の鎖・銅像の緑色など「写真で見分けるシンボル」も頻出ポイントです。
女神像って誰がつくったの? エッフェル塔の人って聞いたことあるけど…
いい質問だね。デザインはフランスの彫刻家バルトルディ、内部鉄骨フレームはギュスターヴ・エッフェルらの設計。台座はアメリカの建築家リチャード・モリス・ハントが担ったよ。
登録のキホン(4級ここだけ)
- 所在国:アメリカ合衆国(ニューヨーク)
- 正式名:Statue of Liberty(自由の女神像)
- 区分:文化遺産
- 登録年:1984年
- 評価基準:(i)(vi)
象徴で覚える! 写真判別のカギ
- 王冠の7本の光線:七つの大陸と七つの海=世界に広がる自由を象徴。
- 掲げる松明:自由の光。夜景写真でも識別しやすい。
- 左手の銘板:「JULY IV MDCCLXXVI」(1776年7月4日=独立宣言日)。
- 足元の断ち切られた鎖:圧政からの解放を表す。見落とし注意!
- 緑色(青銅の緑青):銅の表面酸化で生じる自然保護皮膜。
どのくらい大きいの? それと場所はマンハッタンの中なの?
像そのものは約46m、台座を含めると約93m。場所はニューヨーク湾のリバティ島(旧ベドロー島)で、マンハッタン南端の対岸に浮かぶ小島だよ。
誕生の背景 ― 「フランスからの贈り物」
アメリカ独立100周年(1876)を記念し、フランス国民の寄付で像本体が制作され、アメリカ側は台座建設費を募りました。
1886年に除幕されて以来、移民船で到着した人々が最初に目にする希望の灯として心に刻まれてきました。
なぜ世界遺産?(価値のツボ)
- (i) 傑作:新古典主義彫像と近代鉄骨構造を統合した技術・造形の傑作。
- (vi) 象徴性:自由・民主主義・人権の普遍的価値を体現し、世界文化に与えた影響が極めて大きい。
構造と素材 ― “内は鉄骨、外は銅板”
外皮は厚さ約2.4mmの銅板、内部は鉄骨フレームで支持。銅板はリベットとアーマチュアで骨組に固定され、薄い外皮×柔軟な骨組で風圧にたわみつつエネルギーを逃がす設計です。
緑青(ろくしょう)は腐食から銅を守る天然コーティングとして機能します。
台座と都市景観 ― ニューヨーク湾の“門柱”
花崗岩の巨大台座は要塞跡に築かれ、対岸のマンハッタンの摩天楼やエリス島とともに港湾の象徴的入り口を形成。都市景観のランドマークとしての価値も高く評価されています。
試験で狙われるひっかけ対策
- 区分:文化遺産(自然/複合ではない)。
- 登録年:1984年を確実に。
- 国名:アメリカ合衆国、所在地はニューヨーク湾のリバティ島。
- 制作:バルトルディ(デザイン)+エッフェル(内部構造)。
- 象徴:7光線・断ち切られた鎖・独立宣言日(JULY IV MDCCLXXVI)。
合言葉は「1984・文化・(i)(vi)・7光線・鎖・独立宣言」! これでいける!
完璧。写真問題は松明・王冠・緑の銅像を見た瞬間に“自由の女神”で確定だよ。
保存と課題 ― 風雨・塩害・観光圧
海に面した立地ゆえ塩害・風雨・気温差による劣化が課題。構造補修・防食・耐震強化に加え、観光の人数制限・セキュリティを導入し、真正性・完全性を守っています。
銅の緑青は保護膜なので、むやみに磨いて落とすことはありません。
4級「ここ出る!」最終チェック
- 正式名:Statue of Liberty(自由の女神像)
- 所在:アメリカ(ニューヨーク・リバティ島)
- 区分:文化遺産/登録年:1984
- 基準:(i)(vi)
- キーワード:7光線・松明・銘板(1776/7/4)・断ち切られた鎖・緑青
- 作者・構造:バルトルディ+エッフェル(内部フレーム)
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