【世界遺産検定4級講座】チンチョーロ文化の集落と人工ミイラ製造技術|世界最古のミイラ文化
南米チリ北部のアリカ・パリナコータ州に広がる海岸砂漠で発見されたチンチョーロ文化。
紀元前5000年頃から紀元前2000年頃にかけて栄え、世界で最も古い人工的なミイラを作った文化として知られています。
2021年に文化遺産として登録され、「世界最古の人工ミイラ」というインパクトある特徴で検定4級でも出題されやすいトピックです。
えっ!?ミイラといえばエジプトじゃないの?
実はチリのチンチョーロ文化が作った人工ミイラの方がずっと古いんだ。エジプトより約2000年早いんだよ。
登録のキホン
- 所在国:チリ
- 正式名:Settlement and Artificial Mummification of the Chinchorro Culture in the Arica and Parinacota Region
- 区分:文化遺産
- 登録年:2021年
- 評価基準:(iii)(iv)
チンチョーロ文化の特徴
チンチョーロ文化は漁撈を中心に暮らした人々で、集落は海岸に沿って形成されました。
死者に対して独自の葬送儀礼を行い、遺体を人工的に加工して「ミイラ化」しました。
皮膚や内臓を取り除き、木や葦、粘土で補強し、再び皮膚をかぶせるなどの複雑な技法が使われています。
人工ミイラの種類
- 黒ミイラ:全身を黒いマンガン顔料で塗布したもの。最古で約7000年前。
- 赤ミイラ:体表を赤色の顔料で覆い、皮膚を縫合して復元。
- 泥ミイラ:粘土や土で表面を覆って加工した簡易タイプ。
すごい…!種類まであるなんて。どうしてそこまで手をかけたの?
家族や共同体の絆を大切にし、死者を生活の中で共に生きる存在と考えていたんだ。儀式の際に展示したり、集落の中に安置したりしたんだよ。
なぜ世界遺産に?
チンチョーロ文化のミイラは、人類史における最古の人工的ミイラ化技術を示しています。
これは「死者の尊厳」「共同体のつながり」を象徴する文化的証拠であり、後のエジプトなどのミイラ文化にも比肩する存在です。
試験で狙われるポイント
- 世界最古の人工ミイラを作った文化 → チンチョーロ。
- エジプトより2000年古いことを覚える。
- 登録年:2021年と新しいことに注意。
- 評価基準は(iii)(iv)。
- 黒・赤・泥ミイラの種類がある。
暗記は「最古のミイラ=チンチョーロ」ってセットで覚えるとよさそうだね!
その通り。「エジプトより古い」というひっかけを見抜ければ完璧だ。
写真問題対策
- 人工的に加工された遺体(黒や赤に塗装された姿)。
- 自然乾燥ミイラではなく、人の手が加わった加工痕が特徴。
- 背景に乾燥砂漠の集落跡が見えることもある。
まとめ
チンチョーロ文化は、世界遺産検定4級で出題される「文化遺産」の中でも非常にユニークな存在です。「エジプト=ミイラ」のイメージに引っ張られないように注意しつつ、チリの海岸砂漠に暮らした人々の文化を正しく理解しましょう。
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