【世界遺産検定4級講座】メンフィスのピラミッド地帯|古代エジプト文明の象徴建築群
世界史に名を刻む古代エジプト文明を代表する建築群、それがメンフィスとその墓地遺跡(ピラミッド地帯)です。
ギザの三大ピラミッドを中心に、サッカラやダハシュールなど広域に広がる古代王たちの墳墓建築が対象となっています。
4級では、正式名称・登録年・文化遺産である点、そして王名とピラミッドの対応がひっかけ問題として狙われやすいので要注意です。
エジプトってやっぱりピラミッドだよね!でも、どのピラミッドが世界遺産なの?
いい質問だね。実は「ギザのピラミッドだけ」じゃなく、メンフィスを中心とした一帯の墓地遺跡群が世界遺産なんだ。ギザ、サッカラ、ダハシュールなど広範囲に広がるピラミッドが含まれているんだよ。
登録のキホン(4級ここだけ)
- 所在国:エジプト・アラブ共和国
- 正式名:Memphis and its Necropolis – the Pyramid Fields from Giza to Dahshur
- 区分:文化遺産
- 登録年:1979年
- 評価基準:(i)(iii)(vi)
なぜここまで有名なのか ― ピラミッドの象徴性
ピラミッドは王の墓(ファラオの墳墓)として建てられました。石を積み上げた単なる巨大建築ではなく、古代エジプト人の宗教観・死生観を体現した建造物です。
ピラミッドは天に伸びる形=太陽信仰・永遠の象徴を示し、ファラオが死後も神として生き続けるための舞台でした。
代表的なピラミッド群
- ギザの三大ピラミッド:クフ王(最大)、カフラー王、メンカウラー王。スフィンクスも隣接。
- サッカラ:階段ピラミッド(ジョセル王)で有名。世界最古のピラミッド。
- ダハシュール:屈折ピラミッド(スネフェル王)、赤のピラミッドなど。
ピラミッドって四角いのばかりじゃないの?「屈折」ってどういうこと?
屈折ピラミッドは下半分と上半分で角度が違うユニークな形なんだ。建設途中で崩壊を防ぐため角度を変更したと考えられている。失敗と工夫の歴史が見えるんだよ。
試験に出やすいチェックポイント
- 正式名称:「メンフィスとその墓地遺跡」。ギザ単体ではない。
- スフィンクス:ピラミッド群とセットで覚える。
- 世界最古のピラミッド:サッカラの階段ピラミッド。
- 建設王名:クフ=最大、カフラー=中型+スフィンクス、メンカウラー=小型。
- 登録年:1979年。世界遺産制度初期に登録。
保存の課題と保護の取り組み
ピラミッド地帯は観光客が押し寄せるため、風化・損傷・盗掘が課題となっています。ユネスコとエジプト政府は保護区域の指定、監視体制の強化、保存修復プロジェクトを実施。また砂漠化や都市化の圧力からの保全も重要視されています。
ギザだけじゃなく広い範囲のピラミッド群が登録対象なんだね!
その通り。正式名称・王の対応・文化遺産・1979年を押さえておけば4級はバッチリだよ。
4級「ここ出る!」最終確認
- 正式名:メンフィスとその墓地遺跡(ギザからダハシュールまでのピラミッド群)
- 区分:文化遺産/登録年:1979年
- ギザ三大ピラミッド=クフ・カフラー・メンカウラー+スフィンクス
- 世界最古=サッカラの階段ピラミッド(ジョセル王)
- 保存課題:観光圧、都市化、砂漠化への対応
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