【合格講座8回目】海外の世界遺産(ヨーロッパの登録遺産)

合格講座

せかけん講座8回目です。

前回は海外にある世界遺産の紹介ということで、まずはアジアと中東地域で登録されている遺産について解説しました。

 

 

8回目の今回は、ヨーロッパの登録遺産について解説していきます。

 

【合格講座8回目】海外の世界遺産(前編)ヨーロッパの登録遺産

ヨーロッパは登録されている遺産の数が多く、またカタカナばかりが出てくるので世界史が苦手な人にとっては辛い部分もあるかもしれません。

その一方で、有名な観光地がそのまま世界遺産に登録されている例も多く、馴染みやすい部分もあるかと思います。

さて、ヨーロッパという地域の範囲については様々な運用がありますが、このサイトではロシアなどの旧ソ連地域についてはヨーロッパ、トルコやイスラエル等については中東地域としています。

なおヨーロッパには40か国以上の国が存在していますが、3級の試験範囲となっている世界遺産のうち、実は以下の5か国にほとんどが集中しています。

 

イタリア・英国・スペイン・フランス・ドイツ

 

実際、ヨーロッパではこの五か国がそのまま人口・経済力の面での主要国です。よってまずはこの主要五か国の登録遺産について確認し、余裕があればその他の地域について確認していくという方法が正攻法になります。

逆によく聞くはずなのに、3級の試験範囲にはまったく出てこない国々もあります。

 

オランダやポルトガル、スウェーデンなどは試験の範囲外。そういう国が設問に出てきたら、確実に選択肢で切れるのでラッキーです。

 

それではさっそく学習を始めましょう。要点を絞って解説していきますので、キーワードに注目しながら確認してください。

 

主要五か国(伊・英・仏・西・独)

イタリア(ヴァティカン市国含む)

登録名 アルベロベッロのトゥルッリ
所属国と分類 イタリア・文化遺産
キーワード トゥルッロ(複数がトゥルッリ)/節税対策
重要ポイント トゥルッリはイタリア南部のアルベロベッロでみられる白い円筒形の円形住宅のこと。円錐状の屋根は1つのみで、一部屋分をトゥルッロ(複数はトゥルッリ)で覆った。屋根は取り外し可能。
補足 屋根付き家への課税を免れる節税対策の面があったと言われる。
登録名 ヴェネツィアとその潟
所属国と分類 イタリア・文化遺産
キーワード 海に沈む/サンマルコ・大聖堂/ドゥカーレ宮殿/アドリア海の女王
重要ポイント ラグーナ(潟)の上に築かれた水上都市。118の島、400以上の橋で経営されているが、地下水や天然ガスの採取の影響で街全体が海に沈み始めている。東方貿易の交易拠点として発展し、アドリア海の女王と呼ばれた。
補足 サン・マルコ大聖堂ドゥカーレ宮殿が観光地として有名。
登録名 カステル・デル・モンテ
所属国と分類 イタリア・文化遺産
キーワード フリードリヒ2世/八角形
重要ポイント 神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世が各地につくった城の1つ。皇帝自身も設計にかかわり、カステル・デル・モンテは八角形の庭、八角形の壁、そして八角形の塔が8つ敷設されている。
補足 屋根の貯水槽にためた雨水を各部屋に供給する設計など、工夫がみられる。
登録名 ピサのドゥオーモ広場
所属国と分類 イタリア・文化遺産
キーワード パレルモ沖海戦/ピサの斜塔/ガリレオ・ガリレイ
重要ポイント 有名なピサの斜塔(鐘楼)や大聖堂があることで知られる広場。海上都市のピサは1063年のパレルモ沖海戦でイスラム軍を破ったことで発展した。ガリレオ・ガリレイが斜塔でを使って実験していたとの逸話も残る。
補足 のちにピサはおなじく都市国家のジェノヴァに敗れ、衰退した。
登録名 フィレンツェの歴史地区
所属国と分類 イタリア・文化遺産
キーワード ルネサンス/メディチ家/ブルネッレルキ
重要ポイント ルネサンス(文芸復興)の中心地として繁栄。メディチ家の支配のもと、多くの芸術家、建築家、彫刻家などが活躍した。街のシンボルはブルネレッスキが設計したサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドーム天井。
補足 大聖堂のほか、ヴェッキオ宮やウフィツィ美術館などが有名である。
登録名 ローマの歴史地区と教皇領、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂
所属国と分類 イタリア・ヴァティカン市国・文化遺産
キーワード アウグストゥス帝廟/フォロ・ロマーノ/コロッセウム/コンスタンティヌス帝の凱旋門/カラカラ浴場/パンテオン/サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂/グレゴリウス暦
重要ポイント ローマの中心地区にあるローマ帝国時代の遺跡が構成遺産となっている。アウグストゥス帝廟フォロ・ロマーノ(広場)、円形闘技場(コロッセウム)、コンスタンティヌスの凱旋門・カラカラ浴場などが有名。ローマ人が信仰する神々を祀っていたパンテオンや、初期キリスト教の建造物であるサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂なども構成遺産となっている。
補足 ユリウス暦を発展させたグレゴリウス暦は現在でもつかわれている。
登録名 ヴァティカン市国
所属国と分類 ヴァティカン市国・文化遺産
キーワード 国全体が世界遺産/聖ペテロ/サンピエトロ大聖堂
重要ポイント 世界最小の独立国家にしてカトリック教会の中心地がヴァティカン市国である。国全体が世界遺産に登録されている唯一の場所である。聖ペテロの墓があると伝えられ、4世紀に教会堂が創建された。
補足 教会堂はルネサンス期に改修され、現在のサン・ピエトロ大聖堂が完成した。

 

ローマ、イタリア、ヴェネツィア、フィレンツェなどいずれも有名な観光都市ばかりです。3級の範囲外ですが、ミラノやナポリなどにも世界遺産はあります。イタリアは遺産大国なので、各都市に世界遺産があると考えておきましょう。

 

 

英国

登録名 アイアンブリッジ渓谷
所属国と分類 英国・文化遺産
キーワード エイブラハム・ダービー1世/アイアンブリッジ/世界初の鉄橋
重要ポイント 産業革命発端の地。エイブラハム・ダービー1世が開発した製鉄法により、産業革命期に製鉄業の中心地として発展した。アイアンブリッジはその製鉄法で建設された世界初の鉄橋として有名。
補足 アイアンブリッジの建設者は、ダービー1世の孫のダービー3世である。
登録名 ウェストミンスター宮殿/ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会
所属国と分類 英国・文化遺産
キーワード ウェストミンスター宮殿/ウェストミンスター・アビー/ピューリタン革命/ビッグ・ベン/
重要ポイント イギリス王室の歴史を語る建造物群。ウェストミンスター宮殿は中世より王の居城や議会場として使用された。また、宗教改革の一環で勃発したピューリタン革命発端の場にもなった。時計台ビッグ・ベンは国会議事堂の象徴。
補足 ウェストミンスター・アビーは修道院。歴代国王の戴冠式が行われた。
登録名 ストーンヘンジ、エイヴベリーの巨石遺跡と関連遺産群
所属国と分類 英国・文化遺産
キーワード 環状列石/ブルーストーン/太陽崇拝の祭祀
重要ポイント ストーンヘンジとは巨石で作られた環状列石のことを言う。円形に並べられており、その内側には青みがかったブルーストーンと呼ばれるメンヒル(直立石)が残っている。これらの巨石がどのように運ばれてきたかは不明。
補足 太陽崇拝の祭祀や天文観測を行う場所であったと考えられている。
登録名 ニュー・ラナーク
所属国と分類 英国・文化遺産
キーワード リチャード・アークライト/ロバート・オーウェン/生活協同組合
重要ポイント 人道主義を基本とした産業コミュニティーが評価される世界遺産。実業家デヴィット・デイルはアークライトの水力紡績機を導入して工場や住宅を建設。さらにロバート・オーウェンは労働者のための政策を次々と実施していった。
補足 17世紀には、現在の生活協同組合のシステムの原型が存在した。

 

アイアンブリッジは現在でも現役で使用されています。全長60メートルということですが、世界初にしてはいきなり長すぎる気が、、、、

 

 

 

フランス

登録名 アヴィニョンの歴史地区:教皇庁宮殿、司教の建造物群、アビニョンの橋
所属国と分類 フランス・文化遺産
キーワード 教皇のバビロン捕囚/教会大分裂(シスマ)/教皇庁宮殿
重要ポイント 教皇のバビロン捕囚(フランス国王による教皇の監視)により1309年にローマからアヴィニヨンに移転されたのが教皇庁である。その後、双方に教皇が擁立される教会大分裂(シスマ)と呼ばれる混乱が1417年まで続いた。
補足 ノートルダム・デ・ドン大聖堂や教皇庁宮殿などが構成遺産。
登録名 ヴェルサイユ宮殿と庭園
所属国と分類 フランス・文化遺産
キーワード ルイ14世/フランス・バロック様式/鏡の間
重要ポイント 太陽王とよばれたルイ14世が建造を命じたフランス・バロック様式の最高傑作と言われる宮殿。もっとも有名なのが鏡の間である。幾何学的かつ左右対称に配置された庭園はフランス式庭園の典型と言われる。
補足 ヴェルサイユ宮殿の建築様式は、他のヨーロッパ諸国にも影響を与えた。
登録名 カルカッソンヌの歴史的城塞都市
所属国と分類 フランス・文化遺産
キーワード 城壁が城館や街全体を囲む/ピレネー条約
重要ポイント ヨーロッパ最大規模の城壁都市。城壁が城館や街全体を囲むのが特徴。古代ローマ帝国時代から造られ、以後増築された。ピレネー条約でフランスとスペインの国境が定まったため、戦略上の意義を失った。
補足 一時は風化がひどかったが、19世紀に修復プロジェクトが行われた。
登録名 パリのセーヌ河岸
所属国と分類 フランス
キーワード ノートル・ダム大聖堂/ルーヴル宮/セーヌ県知事オスマン
重要ポイント セーヌ川中洲のシテ島に住み始めたケルト人がパリの始まりである。のちにフランスの都として発展し、ノートル・ダム大聖堂ルーブル宮が建造される。ナポレオン3世の時代にはセーヌ県知事オスマンにより、街が大改造された。
補足 大改造の際に建造されたのがエッフェル塔である。
登録名 リヨンの歴史地区
所属国と分類 フランス・文化遺産
キーワード ガリア3州/フランソワ1世/絹織物
重要ポイント ローマ人によって築かれたガリア3州(リヨン/アキテーヌ/ベルギー)地方の首都。16世紀にフランソワ1世絹織物産業を推奨したことで、急速に発展した。
補足 富岡製糸場で技術指導を行ったポール・ブリュナもリヨンで学んだ
登録名 モン・サン・ミシェルとその湾
所属国と分類 フランス・文化遺産
キーワード ベネディクト会/フランス革命
重要ポイント 大天使ミカエルの伝説がのこる岩山の聖堂。聖堂内に創建されたベネディクト会の修道院は、数世紀にわたって増改築された。フランス革命の際は、反革命派を収容する牢獄としても利用される。
補足 ベネディクト会はカトリック教会最古の修道会。

 

 

パリにあるノートルダイム大聖堂は2019年に大規模火災が発生し一部が焼失してしまいました。現在は修復工事が進められています。

 

スペイン

登録名 アランフエスの文化的景観
所属国と分類 スペイン・文化遺産(文化的景観)
キーワード カトリック両王/フェリペ2世/周囲の自然と調和の取れた景観
重要ポイント マドリードの南に位置する都市で、15世紀にカトリック両王(カスティーリャ女王とアラゴン王)の領地となる。離宮の周囲の自然と調和のとれた景観が評価され、文化的景観として価値を認められた。
補足 離宮の建設は、フェリペ2世の命で行われた。
登録名 アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器時代洞窟壁画
所属国と分類 スペイン
キーワード クロマニョン人/儀式に使われていた/岩肌の凹凸を活かす
重要ポイント アルタミラの洞窟にあるのがクロマニョン人によって描かれた彩色壁画である。旧石器時代の洞窟美術の代表格。洞窟では何らかの儀式に使われていたと考えられている。岩肌の凹凸を活かす高度な絵画技術が特徴。
補足 同じく有名なラスコーの壁画(フランス)も世界遺産に登録されている。
登録名 グラナダのアルハンブラ宮殿、ヘネラリーフェ離宮、アルバイシン地区
所属国と分類 スペイン・文化遺産
キーワード レコンキスタ/アラベスク文様/アルハンブラ宮殿/ヘネラリーフェ離宮
重要ポイント グラナダはキリスト教によるレコンキスタ(国土回復運動)の最終決戦地。アラベスク文様をあしらったアルハンブラ宮殿やその東に位置するヘネラリーフェ離宮などのイスラム様式の建築が残る。
補足 アルバイシン地区はグラナダ最古の居住区。イスラム様式を色濃く残す。
登録名 サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路
所属国と分類 スペイン・文化遺産
キーワード 三大巡礼地/聖ヤコブ/道の遺産
重要ポイント サンティアゴ・デ・コンポステーラは聖ヤコブを祀るキリスト教の三大巡礼地(他はヴァティカン・エルサレム)の一つ。この道を通じて商人や職人が行き交い、文化や知識が交流された。スペイン北部を東西に貫く道の遺産。
補足 フランス側にも同名の世界遺産があるが、別物として登録されている。
登録名 マドリードのエル・エスコリアール修道院と王立施設
所属国と分類 スペイン・文化遺産
キーワード エル・エスコリアール修道院/フェリペ2世/エレーラ様式
重要ポイント マドリード郊外のエル・エスコリアール修道院と王立施設(王宮・神学校・図書館など)などで構成される。スペインはフェリペ2世の治世に最盛期となり、太陽の沈まぬ国と形容された。
補足 修道院のデザインは機能美を追求しており、エレーラ様式と呼ばれる。
登録名 ピレネー山脈のペルデュ山
所属国と分類 スペイン・フランス・複合遺産
キーワード ピレネーグマ/放牧
重要ポイント フランス・スペイン国境付近に位置するのがピレネー山脈。最高峰のペルデュ山はヨーロッパ最大の石灰岩の山として知られる。ピレネーグマなどの希少な野生動物が生息するほか、今では珍しくなった放牧がおこなわれている。
補足 3級の試験範囲では、ヨーロッパ唯一の複合遺産である。

 

「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」は隣国のフランスにもありますが、それぞれの国から登録されており、別遺産の扱いになっています。

 

ドイツ

登録名 アイスレーベンとヴィッテンベルクのルター記念建造物群
所属国と分類 ドイツ・文化遺産
キーワード マルティンルター/95か条の論題
重要ポイント アイスレーベンは宗教改革の指導者ルターの生誕の地。宗教改革はルターが95か条の論題においてカトリックの贖宥状販売を批判したことに始まる。聖書のドイツ語翻訳などと通じてヨーロッパの歴史を大きく動かした。
補足 ルターの生家、住居、逝去した家など6つの建造物が登録されている。
登録名 ハンザ都市リューベック
所属国と分類 ドイツ・文化遺産
キーワード ハンザ同盟/ホルステン門/階段状の大きな破風
重要ポイント 中世ヨーロッパ最大の商業同盟であるハンザ同盟の盟主。「ハンザの女王」と呼ばれる繁栄を謳歌した。街の城門であるホルステン門を抜けると旧市街が広がり、市庁舎、マルクト広場、聖マリア聖堂などの名所が並ぶ。
補足 階段状の大きな破風を持つ特有の住居が並んでいる。
登録名 ポツダムとベルリンの宮殿と庭園
所属国と分類 ドイツ・文化遺産
キーワード サンスーシ宮殿/ポツダム会談
重要ポイント プロイセン王フリードリヒ2世が夏の離宮として造営したサンスーシ宮殿が有名。第二次世界大戦中には宮殿の北東にあるツェツィーエンリーホフ宮殿でポツダム会談が開かれ、戦後処理についての話し合いが行われた。
補足 宮殿としては質素だが、ドイツ・ロココ様式の代表例である。

 

ドイツは19世紀にドイツ帝国として統一されるまで、各地の有力領主(諸侯)が自治を行いながら、神聖ローマ帝国の皇帝を支えるという領邦国家でした。その一番の名手となったのがプロイセン(首都ベルリン)です。プロイセン=ドイツだと誤解されることがありますが、プロイセンはドイツの一地方名にすぎません。

東欧諸国

登録名 ウィーンの歴史地区
所属国と分類 オーストリア・文化遺産(危機遺産)
キーワード ハプスブルグ家の王都として発展。聖シュテファン大聖堂やウィーン大学、ベルヴェデーレ宮殿などが登録されている。旧市街の城壁跡には19世紀後半に、リンクシュトラーセ(環状道路)が敷設された。
重要ポイント 旧市街にリンクシュトラーセと呼ばれる環状道路が敷設された。
補足 都市開発により景観悪化が懸念され、危機遺産となっている。
登録名 ェーンブルン宮殿と庭園
所属国と分類 オーストリア・文化遺産
キーワード ハプスブルグ家/マリア・テレジア/ロココ様式/ウィーン会議
重要ポイント ハプスブルグ家マリア・テレジアによって大規模に増改築された、神聖ローマ帝国の象徴ともいえる大宮殿。ロココ様式の装飾が施された。ナポレオン戦争の戦後処理を話し合ったウィーン会議の場としても知られる。
補足 フランス式の庭園には、世界最古と言われる動物園が開園した。
登録名 アテネのアクロポリス
所属国と分類 ギリシャ・文化遺産
キーワード パルテノン神殿/女神アテナ/ドーリア式/アゴラ
重要ポイント アクロポリスとは「小高い丘」の意。アテネのアクロポリスにもパルテノン神殿(女神アテナを祀っているドーリア式の神殿)をはじめ様々な建造物が建てられた。また、アゴラ(広場)は古代ギリシャ民主政治の中心地であった。
補足 この地で生まれた哲学・芸術が西洋文明の源流となっている。
登録名 デロス島
所属国と分類 ギリシャ・文化遺産
キーワード アポロン神殿/デロス同盟/ペルシア戦争
重要ポイント 太陽神アポロンが生まれたとされるデロス島は、アポロン信仰の地として栄えた。前5世紀以降にアポロン神殿、アルテミス神殿、円形劇場などが建造される。ペルシア戦争時にはアテネとの間にデロス同盟が結成された。
補足 ペルシア戦争は「アケメネス朝ペルシア」VS「ギリシア諸都市」
登録名 ドゥブロヴニクの旧市街
所属国と分類 クロアチア・文化遺産
キーワード 共和制の自治都市/ユーゴスラヴィア内戦
重要ポイント クロアチアの最南端に位置する港町。共和制の自治都市として宗主国を何度も変えながらも自治を守ってきた。伝染病の防疫対策に実績が多い。ユーゴスラヴィア内戦により一時危機遺産に登録されていたが1998年に解除された。
補足 街の美しい景観は「アドリア海の真珠」と讃えられている。
登録名 アウシュヴィッツ・ビルゲナウ:ナチスドイツの強制絶滅収容所
所属国と分類 ポーランド・文化遺産(負の遺産)
キーワード 極端な人種主義政策/ホロコースト
重要ポイント 極端な人種主義政策を展開したナチスドイツによって建設された強制収容所。100万人以上のユダヤ人が虐殺(ホロコースト)されたと言われている。負の遺産の代表格である。
補足 原爆ドームと同じく、登録遺産6のみで登録されている
登録名 ワルシャワの歴史地区
所属国と分類 ポーランド・文化遺産
キーワード ナチス・ドイツ/すべては未来のために/ベルナルド・べロッド
重要ポイント 第二次世界大戦ではナチス・ドイツの占領下に置かれ、街を徹底的に破壊されたが、大戦終了後に「すべては未来のために」を合言葉に復興を進めた。ベルナルド・べロッドが描いた風景画を参考に破壊前の街が再現された。
補足 18世紀後半にはポーランド分割により、国家消滅の憂き目にあった。

 

ドゥブロヴニクの旧市街はジブリアニメの『魔女の宅急便』のモデルになったことで有名です。

ロシア

登録名 カムチャッカ火山群
所属国と分類 ロシア・自然遺産(シリアルノミネーションサイト)
キーワード 環太平洋造山帯/ストロンボリ式/火山の博物館
重要ポイント 環太平洋造山帯に含まれる火山地帯。火山のタイプは多様で「火山の博物館」とも呼ばれる。カムチャッカ半島は険しく複雑な地形のため、大陸から孤立しており独自の生態系が保たれている。
補足 玄武岩マグマが噴き出す火山がストロンボリ式火山。
登録名 サンクト・ペテルブルクの歴史地区と関連建造物群
所属国と分類 ロシア・文化遺産
キーワード ピョートル大帝/エルミタージュ美術館
重要ポイント サンクト・ペテルブルク帝政ロシア時代の都。ロマノフ王朝のピョートル大帝はロシアの西欧化、近代化を推進した。18世紀後半にはエカチェリーナ2世が即位するおt、新古典派主義の建造物が数多く建造された。
補足 エルミタージュ美術館は、西欧とロシア文化が融合した建築の象徴。
登録名 バイカル湖
所属国と分類 ロシア・自然遺産
キーワード 世界最古で最深の湖/構造湖/バイカルアザラシ
重要ポイント バイカル湖は世界最古・最深の湖。貯水量は淡水湖としては世界最大。近くの断層運動によって生まれた断層湖で、高い透明度を誇る。1500種以上確認されている水生生物は8割が固有種。
補足 淡水に生息する唯一のアザラシであるバイカルアザラシが有名。
登録名 モスクワのクレムリンと赤の広場
所属国と分類 ロシア・文化遺産
キーワード イヴァン3世/ウスペンスキー大聖堂/赤の広場/聖ワリシイ大聖堂
重要ポイント イヴァン3世の時代にビザンツ帝国から独立したのがモスクワ大公国。ウスペンスキー大聖堂などを建て、現在のクレムリン(城塞)の基礎をつくった。聖ワリシイ大聖堂赤の広場を象徴する建物である。
補足 赤の広場は「美しい広場」の意味。重要な国事行為や閲兵式も行われた。

 

西欧化政策をすすめるピョートル大帝は、モスクワからサンクトペテルブルクに首都を移しました。西側に一番近い都市であったこと、海にすぐ出れることなどが理由です。現在でも人口500万人を超えるロシア第二の都市です。

 

その他のヨーロッパ

登録名 ユングフラウ-アレッチュのスイス・アルプス
所属国と分類 スイス連邦・自然遺産
キーワード ユングフラウ/アレッチュ氷河/地球温暖化の影響
重要ポイント アルプス山脈の北部一帯はベルナー・アルプスと呼ばれユングフラウ山を中心に山々が連なる。氷河地形が有名で、中でも最大のものがアレッチュ氷河。ただし近年は、地球温暖化の影響で氷河の後退減少が報じられている。
補足 スイス初の自然遺産登録地域である。
登録名 ノルウェー西部のフィヨルド、ガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルド
所属国と分類 ノルウェー・自然遺産
キーワード 世界最大のフィヨルド/ガイランゲル
重要ポイント スカンディナビア半島のノルウェー西岸に位置するフィヨルドのうち、世界的に知られているガイランゲルとネロイのフィヨルドが構成遺産として登録。世界最大規模のフィヨルドを形成している。
補足 フィヨルドとリアス海岸の違いは、氷河が関係しているかどうか。

 

おなじく氷河で有名なのがアルゼンチンのウプサラ氷河や、ペリト・モレノ氷河です。混同しやすいので注意。

 

 

まとめ

8回目の講座はいかがだったでしょうか。

ヨーロッパの中では以下の登録遺産がテキストでの扱いが大きく、狙われやすいので重点的に復習してください。

 

・アテネのアクロポリス(ギリシャ)
・ローマの歴史地区(イタリア)
・フィレンツェの歴史地区(イタリア)
また、「文化的景観」「複合遺産」「シリアルノミネーションサイト」「負の遺産」「危機遺産」など、付加価値がある遺跡についても出題されやすい傾向にあるので、注意してください。

次回は南北アメリカ大陸、オセアニア、そしてアフリカ諸国にある世界遺産について学習します。アジアやヨーロッパと比べて自然遺産が数多く出てきますので、癒されながら勉強していきましょう。

 

 

ブログランキングに参加しています。応援よろしくお願いします!
にほんブログ村 旅行ブログ 世界遺産へ

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました